活動報告

平成29年度ビジネス視察(シンガポール)

平成29年7月5日から7月9日の2泊5日の日程において、 シンガポールへビジネス視察に参加人数20名により、行って参りました。
6月26日のシンガポール事前勉強会から続く事業として、海外進出の方法やシンガポールを含む東南アジア事情を学びました。

 

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7月5日夕方浜松駅にて決団式を行い、羽田空港→シンガポールへ向けて出発しました。

 

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2日目(7/6)最初の視察先はJETROシンガポール事務所。現地の安井総太郎様からシンガポールの概要についてブリーフィングを行っていただきました。
面積は浜松市よりも小さく、人口は561万人、公用語は英語がメインで中国語マレー語も使用する多民族国家。1党支配の政治体制。日系企業は日商会員企業で824社、実質は3,000社弱存在。外国人比率が3割と高く、近年は国民の不満の高まりを受けて外国人労働者の雇用が規制されていることや、急速に高齢化が進んでおり、国を挙げてスマート化・生産性向上にあらゆる分野で取り組んでいることなど、シンガポールという国家の特徴を的確に教わることができました。

 

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続いての視察先はシンガポール高島屋。
藤川拓士GM、中野雄介様からシンガポール高島屋の概要についてご説明いただいたのち、店内をご案内いただきました。
シンガポール高島屋は、シンガポール最大級のショッピングエリア「オーチャードロード」の中心に位置し、シンガポールにおけるシンボル的な百貨店として広く認知されており、高島屋グループ内でも屈指の旗艦店という位置づけだそうです。
日本と異なり、シンガポールには四季がないため高価格帯の重衣料(冬物)の需要がない一方で鞄や靴などの服飾品のニーズが高い、など現地ならではの需要に沿った品揃えを心掛けていらっしゃるようです。

 

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昼食後に訪れた3番目の訪問先はシンガポール国立大学(NationalUniversityofSingapore)。人文社会学部講師の永見昌紀様、MEDIA JAPANの内藤剛志様から概要をご説明いただいた後、バスを利用して広大なキャンパスを見学させていただきました。
学部生30,000名、大学院生10,000名、教職員5,000名、世界100ヶ国以上から留学生が集まる国際色豊かな大学には、11の学部とスクール、研究所、図書館、学生寮、食堂、病院、プールなどのレクリエーション施設などの建物が緑に囲まれた広大な敷地内に備えてありました。MBAにおいても世界7位アジア1位と、まさにアジアを代表する教育機関で、官僚、金融セクター、その他グローバル企業に就職するなど優秀な卒業生を多く輩出しているとのことでした。
学生の約8割が海外留学を経験するなど、グローバルを意識した人材育成を行うなど、資源や産業に乏しい同国が世界で輝くために、国を挙げて人材育成に注力している様子をうかがうことができました。

 

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夕食は静岡県東南アジア駐在員事務所所長の芦澤裕之様、三井住友銀行浜松法人営業部長の谷田部英次様、シンガポール支店長の橋本和典様の3名をお招きしての懇親会。シンガポール名物のチリクラブをいただきながら、日中の視察では伺いきれなかったシンガポールの経済事情や海外進出の現状などを教えていただきました。

 

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3日目(7/7)の最初の視察先はシンガポール都市再開発庁。(株)イワサキ経営 シンガポールオフィスの藤永様に詳しい説明を頂きながら、シンガポールの発展と土地開発の歴史、将来に向けた国家戦略等について視察しました。
元々はマレーシアの1州で小さな漁村であったシンガポールが50数年という短期間でアジアにおける貿易、交通、金融の中心地となった背景には戦略的な土地開発が大きな要因として挙げられます。
浜松市よりも狭い国土をいかに有効活用するかを国が先導して考え、合理的な国土開発が行われていることを実感しました。

 

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続いての視察先は種清貿易株式会社。
社長の片桐様とメンバーのフリートーク形式で様々なお話を頂きました。
現在、シンガポールでは国民の雇用確保の為、マレーシアからの労働者の受け入れ規制がかかっており、また就業者が金銭面での条件が良いところに簡単に転職してしまうことから賃金が非常に上昇しているとのことです。外から見れば活況に見えても、実際にビジネスを行うには厳しい面もあるとのお話が印象的でした。また、現在日本食はブームとなっており、5,500件程ある同国内の飲食店の内1,200件が日本食レストランとのことでした。
長年のシンガポールでのビジネス経験に基づいたリアルなお話は海外ビジネスを考える上で大変勉強になりました。

 

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3番目の訪問先は日系企業向けのレンタルオフィス CROSS CORP(クロスコープ)。静岡県東南アジア駐在員事務所の芦澤所長、テン・テンダー様、日本アシストシンガポールの中川様よりシンガポールでのビジネス環境等について講演を頂きました。
シンガポールは金融や貿易、観光産業が中心というイメージでしたが、意外にも国の産業の20%は製造業が占めるよう政策が執られているそうです。特に航空機産業等、最先端の製造技術への投資が高まっており、IOT技術の利活用には大きな補助を出すなど、積極的な支援策が用意されているとのことでした。
ここでも国家として明確なビジョンを持って政策を推進している姿勢が非常に印象的でした。

 

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3日目の宿泊先はマリーナベイサンズ。世界のベストレストラン50選にも挙げられるワクギンでのディナー、屋上のプールやカジノ…、その圧倒的なスケールを感じつつ、メンバーはそれぞれにシンガポールの夜を楽しみ、夜は更けて行きました。

 

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4日目(7/8)各分科会に出向きました。                                                               分科会②『現地永住権者の方との講話』                                                  2日目、3日目にもお世話になりました静岡県東南アジア駐在員事務所所長の芦澤様にお願いして、シンガポール現地に移住している方々にお話を伺ってきました。(左から、芦澤様、長丸様(移住歴25年)、山崎様(永住権者))                                               シンガポールは物価・家賃が高く生活するだけを考えるとマレーシアやタイの方が良いのではないかとの事でした。目的を明確に持って(ビジネス・子供の教育)移住する必要がある。                                                                                            また海外移住をすると日本が一層良く見えますよ、とのお話もあり、移住には家族の賛同や社交的な性格が求められる、四季が無いので時間の流れが早く感じてしまう等貴重なお話を聞くことが出来ました。

 

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5日目(7/9)早朝に羽田空港へ到着、そして解団式を行い解散しました。                                                      無事に日程を終えて帰国する事ができました。                                                             参加者の皆さまご協力ありがとうございました。                                                                            来年度は何処へ行くのかまた楽しみです!

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